マンション

中古マンションの購入で知っておくべき7つの注意点とは?

中古マンションを購入するうえで、知っておいて欲しい注意点について書いています。

対象になる方はこれから中古マンションの購入を始める人を対象にしていますが、既に探している方にも参考になると思います。注意点だけでなく、どうしたら失敗しないかの対策についても触れているからです。

暮らしを豊かにするために

家の購入を検討する人には、暮らしをより豊かにするという共通の目的があります。新築のマンションと比べて価格も安く、立地も良く、件数も多い中古マンションは、マンションを検討する方にとって非常に魅力的な住まいです。

また中古マンションは新築マンションと違い、人が住み始めてから時間が経っているので、色々なことが分かります。注意点を理解していれば新築と比べてリスクを回避することも出来、あなたの暮らしを豊かにしてくれます

ここではそんな中古マンションを探すときにどんなことに注意していけばいいのかを説明していきます。

 

中古マンション購入の7つの注意点

①リセールバリューの視点を持つ

リセールバリューとは、購入する時に売却するときの再販価値のことです。分かりやすく言えば、これから購入するマンションが、将来売るとしたらどれくらいで売れるだろうかを考える視点です。

なぜこのポイントを一番最初に持ってきたかというと、この後に説明するポイントの多くは、このリセールバリューに行きつくからです。これから少子高齢化が進み家余りが進むと予測される現代において、マンションにおいても格差が広がります。

例えば、AさんとBさんが同じ3000万円のマンションを購入し、30年後に老人ホームに入居するので売却したとします。Aさんのマンションは2,000万円で売却できたが、Bさんのマンションは500万円でしか売れませんでした。

これから先のことだけでなく、すでに現実としてこのようなことは多く起こっています。こんな時代だからこそ、リセールバリューの考え方を持つことはライフプランにおいて非常に重要なポイントになります

②立地や環境は希望に沿っているか

マンションに限らず不動産は立地が全てという人もいるくらい重要なポイントです。

リセールバリューの観点からいうのであれば、駅近の立地が理想的ですが、街の雰囲気であったり、環境が暮らしやすいかどうか。子供がいるのであれば、子育てのしやすい環境になっているか、など気を付けるポイントがあります。

またその土地の存在する、自治体の方針なども合わせて確認しておくこともお勧めします。消滅可能性都市ではないか、居住誘導地域外になっていないかも住みやすさやリセールバリューの観点から注意が必要です。

※居住誘導地域外については、ブログで書いた記事があるので参考にしてください。リンクはページ下に貼っておきます。

③管理状態はどうか

「マンションは管理を見て買え」という格言があるほど、管理状態は物件の優劣を左右する要素です。マンションを外から見て共用部が散らかっていないか、外壁や基礎などに亀裂などは入っていないか、など見た目だけでも判断できることもあります。

また目に見えない部分では、修繕計画の有無や修繕積金や修繕の状況などが適正に運営されているかどうか。組合の議事録などもあれば、そのマンションでどんな問題が起こっているのかも確認することが出来ます。

具体的に検討したい物件であれば、なるべく早い段階で不動産仲介業者にお願いして資料と取寄せるようにしましょう。

④住宅ローン減税などの対象物件かどうか

住宅ローン減税に限らず、住宅取得時の贈与税の減額や、登記費用に関わる減税などの優遇策を受けるためには、対象物件の要件を満たしている必要があります。マンションであれば建築後25年までの物件が対象になります。

しかし現行の耐震基準を満たすことが証明されれば、建築後25年以上の物件であっても優遇策を受けることが出来ます。その要件を満たすための大きなポイントが、検査済証の有無です。

注意しなければいけないのは、新耐震基準に改正された後の物件であっても、検査済証が無ければ優遇策を受けられないケースが多いということです。

このポイントはプロである不動産仲介業者でも知らない人も多く存在し、トラブルも多く発生しているので注意が必要です。

⑤耐震性があるかどうか

耐震性が有るか無いかは、有事の時に身を守るだけでなく、数々の優遇策を受けられるか受けられないかの大きなポイントになります。

ここでよくよく考えてほしいのは、なぜ国は耐震基準を満たす物件にしか優遇策を受けられないようにしているのか。それは国民の生命を守るためでもあり、耐震基準を満たす家を購入するように推奨しているからです。

裏を返せば、耐震基準を満たさない物件については優遇策を用意しないため、購入する人にとってはマイナスに働き、リセールバリューの観点からも好ましくありません。国の優遇策には、その裏にある意図や背景にも注意するようにしましょう。

⑥希望の間取りに変更できるかどうか

これはリノベーションによる間取り変更を検討している方が対象になってきます。物件の構造によっては、間取りが変更出来ないものもあり、リノベーションを検討している方は注意が必要です。

マンションの構造には、「ラーメン工法」と「壁式工法」と呼ばれるものがあります。ラーメン工法とは、柱と梁で建物を支える構造のため、壁の撤去がしやすく比較的間取り変更がしやすい工法です。

それに対して壁式工法とは、柱と壁によって建物を支える構造のため、壁を撤去することが出来ず間取り変更がしにくい工法です。

壁式工法は比較的低層マンションに多いと言われています。ただ壁式工法には、梁が無いので開放感がある、面で支えるため耐震性があるというメリットもあります。

他には、カーペットが貼ってあるマンションで、管理規約によりフローリングに交換できなくなっているなど、管理規約による定めについても注意が必要です。

⑦資金計画は適正か

これはマンションに限った話ではありませんが、そもそも将来の支払いが苦しくなるような価格の物件を購入すること自体が間違っています。

銀行で借りられる金額と、無理なく支払える金額は全く別物であることに注意しなければいけません。そして無理なく支払える金額は、今の支出だけでなく、住宅支出に並び三大支出と言われる教育支出と老後支出を考慮した上で決めていかなければいけません。

ライフプランニングの分野にはなりますが、住宅購入でのお金の失敗は、その後の人生を大きく狂わせる危険をはらんでいることを忘れないようにしてください。

 

中古マンション選びで失敗しないために

中古マンションを購入するうえで必要なポイントをまとめましたが、いかがでしたでしょうか?

今回は全体像を知っていただきたかったので、ポイントを絞って説明しましたが、この他にも注意点は存在します。ただいくらポイントを理解できたところで、実行するとなると難易度がかなり高いのが不動産取引の特徴でもあります。

ここで頼りになるのは不動産仲介業者であるプロとなるのですが、文中にも書いたように全てのプロがこれらの内容を理解しているわけではありません。一般的に大手と言われる担当者ですら、知らない人も多くいます。

だからこそ、中古マンションの購入で失敗しないためのポイントは、パートナーである不動産仲介業者の担当者選びにあるといっても過言ではありません。

不動産業界は業者中心で取引を進めてしまう悪しき風習もありますが、一部そういった状況を変えようと活動しているプロフェッショナルも最近では増えてきています。

顧客の利益を考えて行動してくれるか、幅広い知識と経験はどうなのか、中古マンションを見極める前に不動産仲介業者を見極める視点が中古マンションで暮らしを豊かにするための一番の近道なのではないでしょうか。

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  • この記事を書いた人
宮田明典(スタイルイノベーション株式会社)

宮田明典(スタイルイノベーション株式会社)

スタイルイノベーションの代表であり、不動産業界歴10年以上のトップエージェント。 購入者側の仲介業者であるバイヤーズエージェントとして多くの顧客から指名買いを受けている。 現在は、全国の担当者(不動産エージェント)が探せるサイト「HOUSECLOUVER(ハウスクローバー)」を企画・運営。

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