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中古マンションの築年数、あと何年住める?

中古マンションに限ったことではありませんが、築年数を見ていてあとどれくらいの寿命なのか?という不安を感じる方は多いのではないでしょうか。

実際にLIXILが2016年の12月に行ったアンケート調査では、中古住宅の購入にあたり、もっとも不安に感じていることは「期間・どれくらい住めるか」でした。実に45%もの方がそう答えていたのです。

ここでは中古住宅、特に中古マンションの築年数からあとどれくらい住めるのかの判断材料や、築年数以外に気を付けるべきポイント、買ってはいけないマンションの見極めだけでなく、狙い目のマンションの見極め方も説明します。

これから中古マンションを購入しようと考えている方は、是非一読することをお勧めします。

耐用年数=寿命ではない

よく中古マンションなどの寿命を調べると、「耐用年数」というキーワードが出てきます。耐用年数とは、減価償却資産が利用に耐えうる年数のことをいいます。

とはいっても実際の寿命ではなく、会計や税務上で決められた年数であり、実際の利用に耐えうる年数とは大きく異なることが多いです。

例をあげると、自動車の会計上の耐用年数は4年とされていますが、実際のところもっと乗られている自動車はたくさんあることからも、会計上の耐用年数と寿命には大きく開きがあることが分かります。

そしてRC造などのマンションでは、会計上の耐用年数は47年とされています(木造住宅は22年)。

ちなみにマンションの建て替え寿命というデータで、全国の事例198件の平均は33.4年となっていますが、これは昔のマンションは配管などの設備がコンクリートに埋められてしまっており、設備の寿命が建物の寿命になってしまう構造上の問題と考えられます。

 

中古マンションの寿命の限界は?

マンションの寿命を大きく左右するのは、コンクリートの質と言われています。国土交通省のまとめた「RC造(コンクリート)の寿命に係る既往の研究例」によると「鉄筋コンクリート造建物の物理的寿命を117年と推定」(飯塚裕(1979)「建築の維持管理」鹿島出版会)とされています。

他にも「鉄筋コンクリート部材の効用持続年数として、一般建物(住宅も含まれる)の耐用年数は120年、外装仕上により延命し耐用年数は150年」(大蔵省主税局(1951)「固定資産の耐用年数の算定方式」)といったものもあります。

また「固定資産台帳の滅失データを基に(中略)平均寿命を推計した結果、RC系住宅は68年」(小松幸夫(2013)「建物の平均寿命実態調査」)となっているデータもあり、寿命目いっぱいまで利用されたケースが少ないとも言えます。

実際のところ、正確なマンションの寿命は築何年というのはありません。なぜ、はっきり築何年というのが無いのかといえば、コンクリートの質だけでなく、他にも寿命を左右する要因があるからです。

次は中古マンションの寿命を左右する要因について説明します。

 

中古マンションの寿命は築年数だけでなく管理で判断

いくら質の良いコンクリートを使用して建てたマンションであっても、定期的なメンテナンスや修繕がされず、劣化が進んでいるマンションは寿命が短くなります。外壁の修繕を行わないと、コンクリートの亀裂から雨水が染み込み、鉄骨が錆びて腐食してしまうからです。

他にも管理の行き届いていないマンションは、寿命だけでなく耐震性といった建物の性能そのものへの影響も大きくなります。実際過去の大震災でも、数は少ないものの新耐震基準で建てられたマンションが倒壊しています。

「マンションは管理を見て買え」という格言もありますが、まさにその通りですね。中古マンションを見る時は築年数だけでなく、計画的に修繕が実行されているかという管理面からも判断していくことが必要になります。

 

築年数の古いマンションの注意点

中古マンションの寿命があとどれくらいか、という視点以外にも中古マンションには築年数にまつわる注意点があります。

マンションに限らず、住宅を購入するにあたっては、住宅ローン減税や登録免許税など登記に係る費用の減税など、様々な優遇制度が用意されています。しかしこれらの条件を適用するにあたり、気を付けなければいけないことが築年数なのです。

マンションであれば、築25年以内であれば無条件に適用できますが、それを超える場合、一定の条件を満たす必要があります。条件というのは、現行の耐震基準に適合しているかどうかが証明されることなのですが、実はこの条件がなかなか厄介なのです。

1981年(昭和56年)に改正された耐震基準で建築されたマンションであれば大丈夫だろうと勘違いする方が非常に多いのですが(一般の方だけでなく、プロである業者にも多いです)、それだけでは不十分です。

適用を受けるためには、新耐震基準で建てると申請された建物が、申請通りに建築されていると証明される必要があります。その証明をする書類というものが「検査済証」という書類になります。これが無いマンションは正直なところ多くあります。しかし検査済証が無ければ新耐震基準に適合されていることの証明は現制度では非常に困難となります。

税制優遇の中でも、特に住宅ローン控除は、借入れる金額や収入などによって変わりますが、毎年最大40万円(一定の条件を満たす物件については50万円)が10年に渡って戻ってくるという家計にとっても大きなインパクトのある制度です。

控除の対象にならないことを知っていて購入するのと、知らずに購入してしまうのとでは、かなり違ってきます。またプロである不動産仲介業者でも、この制度を詳しく知らない人も多く、本来なら適用することが出来た物件なのに、必要な手続きを踏んでいなかったために適用を受けることが出来なかったというトラブルもありますので、不動産仲介業者選びにも注意が必要です。

 

築年数の古いマンションは狙い目?

ここまでの話だと、古いということのネガティブな要素ばかりがクローズアップされがちですが、ポジティブな要素も多く持ち合わせているのが、中古マンションの魅力です。

(出典:財団法人東日本不動産流通機構「REINS TOPIC 築年数から見た首都圏の不動産流通市場」)

これは新築時からの価格の推移をグラフにしたものです。グラフを見ると新築時から価格は大きく下がっていき、築21~25年のところで下げ止まっていることが分かると思います。資産的な観点で言えば、買った時と将来の価格差が小さいのは大きなメリットになります。

また立地面からも、マンションは基本的にいい場所から建築されていくので、今建築されるマンションよりも立地面でも優位です。駅から徒歩1分とか2分といった好立地は中古マンションの方が圧倒的に多かったりします。

そんな好立地な場所にあるマンションの中でも、昔は土地に余裕があったせいか、通常のマンションよりも土地が広く、建て替えた時に今より大きなマンションが建つような物件もあります。

これらのような条件に当てはまってくるマンションであれば、築年数が古くてもお買い得なマンションといえるのかもしれません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? 中古マンションは見るうえで重要なのは、築年数だけでなく管理の状況を確認することであることがご理解いただけたと思います。

また築年数だけでなく、その物件ごとが持つポテンシャルなども合わせて見るようにすると、お買い得なマンションに出会えるかもしれません。

中古マンションの寿命やあと何年住めるかは、一概に何年というものがあるわけではありません。しかし、少なくとも適切な管理が行き届いていれば、70年ほどは大丈夫ではないかと思います。

逆にどんなに質の良いコンクリートを使っていても、管理の状況が悪ければ50年ともたないかもしれません。何にせよ、物件の寿命は管理状態を見て判断する必要があります。中古マンションの購入を検討するときは、将来の建て替え計画なども含め、修繕履歴や長期修繕計画も確認するようにしましょう。

 

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