家を購入する前に、必ず知っておかなければいけないポイントは何か?
3つのポイントにわけて説明します。
知識や流れの解説だけではありません。どうしたら家探しで成功できるか、最も重要なポイントが分かります。
この記事でわかること
- 家を買う前にやることを、順番どおりに把握できる
- 良い家を見つけるより先に決めるべきことが分かる
- ポータルサイトから問い合わせてはいけない理由が分かる
- 売るときのことまで含めて物件を見る方法が分かる
- 決め手が見つからないときの考え方が分かる
家探しを始める前に、必ず知っておきたいこと

あなたが家の購入を考え始めたきっかけは何でしょうか?
「友達や会社の同僚が家を買ったと聞いた」「結婚したから」「子供が生まれたから」「家賃を支払い続けていくことがもったいなく感じてきた」などなど、人によって違うとは思いますが、あなたも何かしらのきっかけがあって家を購入しようと考え始めたのではないでしょうか。
それでは、なぜ家を購入するのでしょうか?
リクルート住まいカンパニーの調べでは以下のようになっています。
| 順位 | 理由 |
| 1位 | 子どもや家族のため家を持ちたいと思ったから 40.3% |
| 2位 | 現在の住居費が高くてもったいないから 28.5% |
| 3位 | 金利が低く買い時だと思ったから 25.7% |
| 4位 | 資産を持ちたいと思ったから 19.9% |
| 5位 | 老後の安心のため住まいを持ちたいと思ったから 16.5% |
なお3位の「金利が低く買い時だと思ったから」については、前提が変わっています。
日本銀行は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、2026年6月16日には無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度で推移するよう促す方針を決定、7月31日もこの水準を維持しています(出典:日本銀行「金融市場調節方針に関する公表文」)。
低金利を買う理由にするのは、もう成り立たないということです。
この他にも色んな理由があると思いますが、突き詰めていくと行きつくところはひとつ。それは「暮らしを豊かにしたい」ということです。
子供や家族のために家を持つことで、精神的な満足感も得られ仕事の励みになったりします。
家賃よりも住宅ローンの支払いが少なくすめば、その差額は旅行だったり、子供の教育費などほかの支出にまわせます。
これらはすべて「暮らしの豊かさ」に繋がります。
つまり家を購入するうえで、大前提となるのは暮らしが豊かになるかどうかです。
暮らしが豊かにならないのであれば、わざわざ住宅ローンという借金を背負ってまで家を買う必要はありません。
しかし実際はどうでしょうか。
家を購入したことで豊かになっている人もたくさんいますが、その逆もたくさんいます。
この両者の違いは一体何でしょうか?
この違いを生むポイントをこれから説明していきます。
家を買う前にやることを、順番に並べる
何から手をつければいいのか分からないというご相談をよくいただきます。
順番を間違えると、あとで戻れなくなることがあります。
私がお伝えしている順番は次のとおりです。
1 予算を決める
物件を見る前に、いくらまでなら無理なく払えるのかを決めます。
借りられる額と、無理なく払える額は違います。
金融機関が出してくるのは借りられる額です。
払える額は、教育費や老後の支出まで含めたライフプランからしか出てきません。
2 譲れない条件を3つに絞る
希望を全部書き出したうえで、絶対に譲れないものを3つだけ選んでください。
3つに絞れないと、物件を見るたびに基準が動きます。
基準が動くと、営業担当者が勧めるものが良く見えてきます。
3 担当者を選ぶ
物件よりも先に、誰と進めるかを決めます。
理由はこの記事の2番目のポイントで詳しくお伝えします。
4 物件を見る
ここでようやく物件です。
見に行くときは、決めた3つの条件に照らして見てください。
その場で「いいですね」と言わないことも大切です。
5 建物と管理を調べる
気に入った物件が出てきたら、見た目では分からない部分を調べます。
マンションであれば管理組合の財務、戸建てであれば建物の状態です。
ここを飛ばすと、買ったあとに大きな出費が出てきます。
6 申し込みと契約
調べた結果に納得できてから申し込みます。
申し込みは早い者勝ちの場面もありますが、調べずに申し込むのは順番が違います。
急かされて順番を飛ばすことが、後悔の入口になります。
1.良い家が買えれば成功というわけではない

良い家さえ見つかれば良いという、多くの人が陥る間違いです。
もちろん良い家に巡り合うことは重要な要素ですが、それだけでは失敗するリスクが高いです。
家探しで成功するためには「良い家」だけでなく「良いライフプラン」が絶対に必要です。
多くの人は「いい物件」を探すためにたくさんの家を見て回り、吟味しますが、自分のライフプランを吟味している人はどれくらいいるでしょうか?
ライフプランニングとは人生の設計図のようなもので、子供にはどんな教育をさせたいか、老後はどんな暮らしをしたいか、といった全体的な設計図があってはじめて、住宅にかけられる費用が見えてきます。
つまり設計図が無い状態で、家を購入してしまうのは博打に近い行為なのです。
何千万円という買い物が博打に近い行為だと考えるとぞっとしましせんか?
いい家を買ったが、支払いが厳しく家計に影響し、子供に夢を諦めさせたり、夫婦喧嘩が絶えなくなったり。
最悪の場合は家を手放したり、一家離散になってしまったりするケースもあります。
ここで一番のポイントですが、家を購入することで暮らしを豊かにしたいのであれば、必ず自分のライフプランニングは事前にしてください。
予算設定を間違えると、人生の全てに悪影響が出ると思ってください。
ですから家を探すうえで一番最初にやることはライフプランニングです。
ハウスクローバーの無料会員になると、無理のない予算がわかるライフプランニングシミュレーションがスマホやパソコンでご自身で行えます。わからない場合でも無料サポートを受けることができます。
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2.ポータルサイトから問い合わせはしない

これも多くの人が間違いがちなポイントです。
いざ家を探そうと思った時、多くの人が不動産情報を集めたポータルサイト(SUUMOやHOME'Sなど)を見ると思います。
そして自分が気になる家が見つかったらお気に入りにいれていき、タイミングをみて問い合わせたりするのではないでしょうか?
ここに大きな落とし穴があることを知ってください。
まず覚えておいて欲しいのは、不動産会社であればどこの会社でもネット上にに掲載されている物件は取り扱うことが出来ます。
そして不動産取引は、特殊性が強く、間に入る仲介業者や担当者の経験やスキルが非常にものをいいます。
つまり不動産取引で失敗したり後悔しないためには、仲介業者や担当者選びが非常に重要になります。
しかしポータルサイトに物件を掲載している仲介業者は、実際には中古住宅の取り扱いに慣れていなかったり、経験が浅かったり、あまりお客さんのことを考えず自分本位で動いたりするような業者がいて、問い合わせるまでどんな業者か分かりません。
仲介業者や担当者選びを怠ったために、本来利用できるはずの住宅ローン控除が利用できなかったり、欠陥住宅を買わされてしまったりすることが往々にしてあります。
これらのような理由から、私は声を大にして「ポータルサイトから問い合わせてはいけません」と言っています。
当社でもポータルサイトには物件を掲載していますが、集客という目的よりも、売主様から物件を預かった時に掲載する目的で利用しています。
ちなみに不動産先進国と言われるアメリカではこの考え方が広く浸透しています。
アメリカにも日本と同じようにポータルサイトはありますが、皆物件を選んだ後は、取引を依頼する担当者(エージェント)に探すそうです。
大きな取引なので、自分に求める利益を遂行してくれるパートナーの重要性を理解しているのだと思います。
日本でも似たような仕組みになっているので、まずはどこをパートナーにするかを考えるようにしてください。
ハウスクローバーは全国の不動産事業者の担当者を私が面談し、一定基準以上の経験や倫理観などをもつ優良な担当者のみ掲載しています。
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3.リセールバリューの考え方を持つ

リセールバリューとは、モノを購入する時に売るときの価値も考えることです。
多くの人は家を購入する時に一生住むつもりで購入するかもしれませんが、人生100年と言われる時代において、その考え方はあまり現実的ではありません。
今でも子供がいなくなって広すぎるとか、老人ホームに入るのでその頭金にしたいとか、不便なのでより便がいいところに引っ越したいといった様々な理由で住宅を売る方がたくさんいます。
そのような時に、買った時以上の値段でとはいわなくても、それなりの値段で売れてほしいと思うのが普通ではないでしょうか?
家を買いたいと思う理由の中に「資産が欲しい」というものがありましたが、これからの時代、家が資産であるには条件がつきます。
ここでいう資産とは、私は「価値」も重要な要素ですが、それよりも「流動性」が非常に重要であると考えます。
流動性があるということは「売ります」といえば「買います」という人がいる状態のことを言います。
つまり、いくら立派な家であっても、「買います」という人がいなければそれは資産と言えるのでしょうか?
むしろ固定資産税など費用はかかってくるので、流動性のない不動産は「負」動産でしかありません。
買ってはいけない物件はどんなものかは他の記事にも書いてあるのでそちらを見てもらえればと思いますが、物件を探すときはこのリセールバリューの考え方を持つことがこれからの時代は非常に重要です。
流動性を見るときの3つの物差し
では流動性はどう見ればよいのでしょうか。
私が使っている物差しは3つです。
- その駅の1日の乗降客数が増えているか、減っているか
- 徒歩何分か。中部圏では8分、できれば10分以内に収まるか
- マンションであれば管理組合の財務が健全か
このうち3つ目は、買う前に自分で調べるのが最も難しい項目です。
重要事項調査報告書と総会議事録を取り寄せて、積立金の残高や滞納の状況、長期修繕計画の中身まで確認する必要があります。
修繕積立金が足りていないマンションは、将来の値上げや一時金が表面化した時点で買い手が減ります。
流動性は立地だけで決まりません。管理でも決まります。
そのマンション、管理は大丈夫ですか
管理組合の財政は、重要事項調査報告書や総会議事録にしか書かれていません。物件情報サイトを見ても出てきません。
- 重要事項調査報告書をアップロードするとA〜E判定が出る
- 将来修繕積立金がいくらまで上がるかが分かる
- 積立金の残高・滞納・借入・長期修繕計画の中身まで見る
登録は無料です。診断を実行したときに、初めて料金がかかります。
家を買う決め手が見つからないとき
何件も見たのに決められない、というご相談も多くいただきます。
そういうときは、たいてい次のどれかが起きています。
- 予算が決まっていないので、比べる軸がない
- 譲れない条件が3つより多く、どれも満たさない物件ばかりに見える
- まだ数を見ていないので、水準が分かっていない
- この物件を逃すと次が無いのではないかと不安になっている
最初の2つに当てはまるなら、物件を見るのを一度止めて、予算と条件に戻ってください。
3つ目であれば、同じ条件で10件ほど見ると水準が分かってきます。
4つ目については、条件を満たす物件は必ずまた出てきます。
決め手が見つからないのは、物件の問題ではなく、基準が定まっていない問題であることがほとんどです。
家を買うことをゴールにしない
いかがでしたでしょうか?これから家を購入する前に、必ず確認しておきたい3つのポイントをしっかり守って実行すれば、家で豊かな暮らしを実現できる可能性はかなり高まります。
「木を見て森を見ず」ということわざがあります。
物事の一部分や細部に気を取られて、全体を見失うことを意味する言葉です。
ここで話してきた「考え方」というのは「森」で、「物件」は「木」に置き換えることが出来ます。
こうなると失敗するよという注意を込めたことわざですが、家探しにおいてもまさしく同じことが言えるのではないでしょうか。
豊かな暮らしを実現するためにまずは正しい考え方をしっかり理解するようにしましょう。
まとめ
家を買う前に押さえておきたいことを、改めて整理します。
- 良い家を探す前に、良いライフプランを作る
- 物件より先に、誰と進めるかを決める
- ポータルサイトから直接問い合わせない
- 売るときのことまで考えて、流動性で選ぶ
- 流動性は立地だけでなく管理でも決まる
- 決められないときは、物件ではなく基準に戻る
よくある質問
家を買うとき、最初にやることは何ですか?
予算を決めることです。
借りられる額ではなく、無理なく払える額を出してください。
教育費や老後の支出まで含めて計算しないと、この数字は出てきません。
家を買う決め手は何ですか?
人によって違いますが、共通して効いてくるのは立地と管理の状態です。
内装や設備は後から変えられますが、この2つは変えられません。
決め手が見つからないときは、譲れない条件が3つに絞れているかを確認してください。
家を買うのに良いタイミングはありますか?
相場を当てにいくよりも、自分の準備が整ったときが買い時です。
金利は2024年3月のマイナス金利解除以降、上昇の局面に入っています。
低金利だから今のうちに、という判断はすでに前提が変わっています。
ポータルサイトから問い合わせると何が問題ですか?
同じ物件はどの不動産会社からでも購入できます。
にもかかわらずポータルサイトから問い合わせると、担当者を自分で選べません。
不動産の取引は担当者の経験で結果が変わりますので、先に担当者を選ぶほうが合理的です。
家は一生住むつもりで買ってはいけないのですか?
一生住むつもりで買うこと自体は問題ありません。
ただし住み替えが必要になる可能性はありますので、売れる状態のものを選んでおくということです。
売る予定がなくても、売れる家を買っておくほうが選択肢は広がります。
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宅地建物取引士、2級FP技能士、ホームステージャー2級
ハウスクローバー株式会社、スタイルイノベーション株式会社の創業者兼CEO。また同時に、毎年全国から2〜300組ほどの住宅購入希望者の相談があり、実際の購入もサポートする現役の不動産エージェントでもある。業界歴は17年。多くの人から受ける相談内容と不動産業界の現状にギャップを感じ、住宅購入に必要なサービスと優良な不動産エージェントのネットワークを構築したプラットフォーム「HOUSECLOUVER」を企画運営している。自身が情報を発信しているYoutubeやブログは多くの住宅購入者にとって欠かせないバイブルとなっている。
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