マンションの購入を検討する際、新築のマンションか中古のマンションかで迷う方も多いかもしれません。ここでは中古マンションのメリットとデメリットを新築マンションと比較しながら説明していきます。
読者対象はこれからマンションを購入しようと検討している方ですが、すでに中古マンションの購入を検討している方にもお役に立てていただけると思います。
なぜなら、中古マンションのデメリットを極力少なくしてメリットを最大化させる方法についても言及しているからです。
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中古マンションの7つのメリット
中古マンションには新築マンションにないメリットがたくさんあります。まずは中古マンションのメリットについて説明していきます。
1.価格が安い
まず中古マンションの一番のメリットとして価格面を挙げる方は多いのではないでしょうか。築年数にもよりますが、新築と比べて3~5割ほど安く購入できる中古マンションはとても魅力的に移ります。
新築マンションと比べて1,000万円安く購入できるということは、その費用が他の部分に回せるという考え方も出来ます。つまり中古マンションは新築マンションと比べて暮らしの豊かさに貢献してくれやすいということも出来ます。
2.物件数が圧倒的に多い
まず市場で売りに出されている物件量に大きく開きがあります。人気エリアでは特に中古マンションの方が多い傾向にあります。
これから希望するエリアで物件を探すのであれば、物件数の多い中古マンションも対象にした方がお目当ての物件が見つかりやすいと思います。
3.立地がいい
基本的に駅地近をはじめとする便の良い土地には既になんかしらの建物が建っている場合が多いです。特に駅徒歩5分圏内は圧倒的に中古マンションが多いです。
やはりいい立地から建てていくので、中古マンションの方が立地がいいのは当然かもしれません。
4.管理状況や問題点が分かる
実はこれが一番のメリットではないかと考えております。欧米では、新築マンションが博打(ばくち)という考え方が一般的です。
新築と比べて中古マンションはコミュニティや管理状況、物件自体の瑕疵など、時間が経っている中古マンションでは現状を確認することが出来ます。
「マンションは管理を見て買え」という格言があるくらいで、資産価値にも大きな影響を与えます。少し前に世間を騒がせた傾きマンションも、中古マンションであれば避けることが出来たはずです。
いくらすべての費用を分譲会社が支払ってくれるといっても、それに振り回される労力・時間を考えるとたまったものではありません。
5.値下がりのカーブが緩やか
一般的に価格の推移は、新築分譲時がピークでそこから値段を大きく下げていく、築21~25年ころで落ち着きます。
(出典:財団法人東日本不動産機構「REINS TOPIC」)
資産価値の観点で言えば、購入した時と売却した時の価格差が少なければ少ないほどプラスに働きます。こういった面からも中古マンションには大きなメリットがあると考えています。
6.実際に物件を見ることが出来る
管理状態や問題点が分かることと似ていますが、基本新築マンションでは実際の物件ではなく、モデルルームをみて購入を決断します。
しかしその場合、思っていたイメージと少し違って見えることもあります。イメージよりも実物が良くなかったケースも十分ありえるわけです。
その点、中古マンションであれば現物を確認することが出来るので、イメージとのギャップはおきません。
7.売主が個人の場合は、消費税がかからない
いずれ消費税も10%になっていきます。売主が不動産会社である新築マンションではその影響がありますが、中古マンションの場合であれば売主が個人である場合が多く、消費税の影響はありません。
また中古マンションでも売主が不動産会社の場合は、消費税がかかります。私の個人的な見解ですが、中古マンションには相場が存在するため、価格転換がしにくく、新築マンションほどの影響はないと思っています。
ちなみにマンションをはじめとする不動産価格には消費税を含めた価格で表示するように決められています。
中古マンションの7つのデメリット
1.諸費用が高い
中古マンションでは不動産仲介会社が間に入る取引になるため、仲介手数料がかかる分、新築よりも諸費用が高くなります。
仲介手数料は、一般的には物件価格の上限額である3%+6万円となる場合が多いです。しかし仲介手数料は同じでもサービスの質は大きく変わりますので、費用に対して納得感のある不動産仲介会社を選ぶようにしましょう。
また物件によっては登録免許税や不動産取得税の減税を受けられないものもあるので、その分諸費用が高くなる物件も存在します。
2.設備が古い、間取りが使いにくい
築年数が古い物件では、やはり設備の古さや間取りの使いにくさが気になるかもしれません。しかし最近ではそういったデメリットを、メリットに変えてしまうリノベーションがあります。
躯体はそのままに中身を自分の希望の間取りや設備に入替てしまう方も多く、個性が出せる点では新築マンションよりもメリットが多く、巷ではブームにもなっています。
また中古マンションの中には最初から室内がすべて新品同様にリノベーションされている物件も多くあります。
3.リフォーム代が別途かかることがある
どうしても中古という特性上、リフォームが必要になるケースもあります。余分に費用がかかってしまうということですが、場合によってはリフォーム代金分を交渉することも可能です。
ケースバイケースですので、あらかじめ総予算を決めておき、仲介業者とコミュニケーションを密に取りながら進めていくと良いでしょう。
4.住宅ローン控除の条件が厳しい
新築マンションであれば無条件で利用できる住宅ローン控除も、中古マンションであれば一定の条件を満たす必要があります。
築年数が25年までであれば大丈夫ですが、それを超える物件については現行の耐震基準に適合している証明が必要になります。
証明書は引渡し前に必ず必要になるので、手続きに慣れていない業者で受けられるはずの住宅ローン控除が受けられずトラブルに発展しているケースも多く発生しています。
大手と呼ばれる不動産仲介会社でも知らない担当者は散見されます。中古マンション選びの成功の可否は担当者選びにかかっていると言っても過言はないくらいなので、しっかりと見極めるようにしましょう。
その他、中古マンションで利用できる税制や制度については、「中古住宅購入時に利用できる補助金・助成金・減税の一覧」も合わせてご参照ください。
5.見えない部分への不安と保証の問題
中古マンションに限らず中古住宅全般に言えることですが、古いだけに見えないところへの不安があります。しかし近年では見えない部分もプロが検査するインスペクション(住宅検査)の利用が広がってきています。
2018年4月からは法制度化もされるので、見えない部分への不安は軽減していくと考えられます。
また保証についても、新築マンションであれば主要構造部について10年間ありますが、中古マンションでは売主が個人となることも多く保証面で劣ります。
しかし住宅瑕疵保険という制度があり、一定の検査に合格すれば最長5年の補償を付けることが出来ます。先述のインスペクションとセットになっていることが多いので、不安があれば担当者に言って手配してもらうようにしましょう。
6.管理費や修繕積立金の高い物件が多い
マンションも築年数が経てば色々と修繕が必要になってきます。修繕に必要なお金は、部屋の所有者が毎月積み立てていきますが、新築の時は安く、途中で値上がりを繰り返し徐々に高くなっていきます。
しかし高いからダメといわけではなく、きちんと維持管理が出来ているかなどをチェックしていく必要があります。見極めには長期修繕計画や修繕履歴、現在の積立金をチェックしていく必要があります。
中には修繕積立金が安くても、きちんと修繕維持管理が出来ている中古マンションもあるので、見極めが出来ているのであれば問題ありません。
7.駐車場の確保が難しい
新築マンションであれば最初に割り振られるので確保しやすいですが、中古マンションではすでに利用している人がいるので、空きが無いこと自体も珍しいことではありません。
そういった場合は周辺で見つけてくるしかないので、敷地内に比べて不便で金額も高くなることがあります。
メリット>デメリットにするために
新築マンションであれ中古マンションであれ、メリット・デメリットは存在します。しかし、デメリットを出来るだけ小さくし、メリットを最大限享受することで中古マンションは非常に魅力的な物件になります。
メリット>デメリットにするために覚えておいて欲しいことは、デメリットを出来るだけ小さくするには、不動産仲介会社や担当者の力量が大きく影響するということです。
管理状況の調査はもちろん、減税を受けるための手続きにリフォームやインスペクションの窓口など、良い担当者はあなたの住宅購入が最善のものになるよう助けてくれます。
デメリットにもあった新築マンションではかからない仲介手数料ですが、これらのデメリットを小さくして多くのメリットを与えてくれる仲介業者であれば、決して高いものではなくなるのではないでしょうか。
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